林野庁・国土交通省 公共建築物の木材利用実施状況を公表

林野庁・国土交通省
 公共建築物の木材利用実施状況を公表
  木造化率の増加により初の5割超へ








林野庁と国土交通省は3月7日、国が整備する公共建築物における木材利用の促進に向けた措置の実施状況を公表しました。
これは、公共建築物等木材利用促進法に基づき、国が整備する公共建築物のうち、3階建て以下の低層は原則木造とし、高層・低層に関わらず内装の木質化を促進するという基本方針について、2015年度の取組状況を公表したものです。
これによると、国が整備した3階建て以下の公共建築物は110棟(合計延べ床面積1万402u)で、そのうち木造は60棟(同3,708u)となっています。
木造化率は前年度の32.0%から大幅に増加して54.5%と、初めて5割を超えました(図1)。
一方、木造化されなかったものは44棟となりました。木造化になじまないと判断された理由としては、クレーンなどの重荷重を持たせる構造とする必要があること、薬品に対する耐久性が要求されること、精密機器類の保護を確実にする必要があることなどを挙げています。






国が整備した公共建築物のうち、内装などの木質化を行った総数は前年比108.1%の186棟となりました。
内訳としては、木造以外で新築されて木質化を行った施設が93棟、模様替えなどで木質化を行った施設が93棟となっています。
2015年度に整備された施設において、木造化や木質化により使用された木材量は2,327m3(前年比86.0%)となっています。
林野庁及び国土交通省は、公共建築物等への木材利用の取組を更に促進するため、各省庁に対し、引き続き木造・木質化の取組事例や木製品の資料の提供を行うとしています。
また、各省庁においては、計画に従って今後整備する公共建築物における木材の利用を確実に推進すると共に、CLTなどの新たな木質部材の活用に努めていく方針です。


林野庁
「公共建築物における木材の利用の促進に関する基本方針」
  に基づく措置の2015年度における実施状況について

http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/riyou/170307.html

国交省 宅建業法改正に係る既存住宅状況調査技術者講習制度

国土交通省
 宅建業法改正に係る
  既存住宅状況調査技術者講習制度を創設







国土交通省は2月3日、「既存住宅状況調査技術者講習制度」の創設に当たり、登録規定及び「既存住宅状況調査方法基準」を公布し、同日施行しました。
同制度は、宅地建物取引業法が来年4月に改正施行され、既存住宅の媒介時に宅地建物取引業者に住宅状況調査(インスペクション)に関する説明や報告などが義務付けられることに関連し、同法に位置付けるインスペクションの実施者を育成するものです。
一定の要件を満たす講習を国土交通大臣が登録し、講習実施機関が登録規定に基づき講習を実施することとなります。
講習は建築士が対象で、既存住宅状況調査の概要や手順、結果の活用などをはじめ、既存住宅状況調査方法基準に基づき、技術的基準の詳細や調査報告書の作成方法などについて講義が行われます。
今回規定された既存住宅状況調査方法基準は、住宅瑕疵担保履行法に基づく既存住宅売買瑕疵保険の現場検査と同等の調査方法となっています。
国は、改正宅地建物取引業法によるインスペクションの活用と共に既存住宅売買瑕疵保険の活用を併せて推進することで、売り主・買い主の双方が安心して取引できる市場環境を整備し、既存住宅流通市場の活性化を図っていく方針です。


国土交通省
既存住宅状況調査技術者講習制度について

http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/kisonjutakuinspection.html

林野庁・国交省・経産省 クリーンウッド法の運用案を公表

林野庁・国土交通省・経済産業省
 クリーンウッド法の運用案を公表








林野庁と国土交通省、経済産業省は2月23日、「合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律(クリーンウッド法)」について、施行規則案と合法性確認の判断基準事項を定める省令案、基本方針案を公表しました。
同法は、木材を製造・加工・輸入・販売する事業者や住宅関連事業者などの木材を利用する木材関連事業者に対し、合法性が確認された木材及び木材製品の流通や利用を図るよう努力義務を課すもので、民間取引における合法伐採木材の利用促進を目的としています。
公表された運用案では、対象となる物品について、政府調達や公共工事などを対象とするグリーン購入法をベースに拡充して規定されました。
木材については、グリーン購入法で対象とされていた製材や集成材、間伐材、合板、単板積層材に加え、丸太や単板、突き板などが対象に含まれることとされています。
また、フローリングやサイディングボード、木質系セメント板のほか、いすや机、棚、収納などの家具、パルプ、紙などが広く対象とされました(図1)。






このうち、産業・地域からの視点においては、強い経済の実現に貢献する住生活産業の成長が目標の筆頭に掲げられました。具
体的な施策としては、地域経済を支える地域材を用いた良質な木造住宅の供給促進や、それを担う設計者及び技能者の育成などの生産体制の整備を行うとしています。
また、既存住宅の維持管理やリフォーム、インスペクションといった住宅ストックビジネスの活性化を推進するとともに、多角化する住宅関連産業に対応した担い手を確保し、育成を強化することなどが示されました。
更に、幅広い世帯のニーズに応えるために、ICT(情報通信技術)対応型住宅といった住生活関連の新たなビジネス市場の創出・拡大を促進するとともに、住生活産業の海外展開を支援するなど、日本における住生活産業の成長を促進するとしています。




同法では、合法伐採木材の利用に向けた措置を適切かつ確実に講じる木材関連事業者を登録する制度が設けられます。
登録は任意となっており、登録した事業者は「登録木材関連事業者」の名称を用いることが可能となります。
登録は2種類に区分されます。
原木市場や輸入事業者、丸太を直接仕入れる製材工場や合単板工場、チップ工場は「第1種木材関連事業」となり、集成材工場やプレカット工場などの加工事業者、製品市場や販売店などの流通事業者、住宅会社など最終消費者に製品を供給する事業者は「第2種木材関連事業」となります。
第1種木材関連事業の場合には事業者単位での登録となり、取り扱う全ての木材に関して合法性の確認が求められます。
一方、第2種木材関連事業の場合は、部材や製品、部門単位など、事業者ごとに範囲を設定でき、合法性の確認のしやすい部材から登録を進めるなど、柔軟に運用できる形となっています。




合法性の確認は、第1種木材関連事業においては購入先から合法証明書を収集して行います。
合法性の確認が取れなかった木材は、追加情報の収集や流通経路の把握などの追加的措置を講じ、合法性が確認できれば取り扱いが可能です。
第2種木材関連事業では、購入先が発行する第1種木材関連事業における合法性の証明書類を流通の各段階で再度確認していく形となります。
合法性の確認方法としては、林野庁の「木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドライン」に基づく森林認証制度及びCoC認証制度や森林・林業・木材産業関係団体による認定制度、個別企業による独自の証明方法に加え、都道府県などによる県産材証明制度の活用が可能となっています。




今後は、パブリックコメント(募集期間:2月22日〜3月23日)を経て、5月20日に法律と施行規則が施行されます。
基本方針と合法性確認の判断基準事項を定める省令については、法施行後に主務省である3省の協議を経て決定し、公布・施行されます。
また、木材関連事業者の登録制度については、登録申請方法や必要書類などが順次示され、今年の秋頃から申請がスタートする予定です。
なお、対象物品の詳細など具体的な内容については、今後、Q&Aなどにより明らかとなる見通しです。


電子政府の総合窓口「e−Gove」
 パブリックコメント<案件番号:550002453>
 合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する
   法律施行規則案等について
 http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public

国土交通省 スマートウェルネス住宅等推進事業

国土交通省 スマートウェルネス住宅等推進事業
 中間報告 住宅環境と健康の関連性を確認






国土交通省は1月13日、スマートウェルネス住宅等推進事業について、住宅の断熱化が居住者の健康に与える影響を検証する調査の中間報告を行いました。
今回は、この中で報告された室内環境と血圧などの健康関連事象について検証結果をまとめました。




現在、国土交通省ではスマートウェルネス住宅等推進事業において、2014〜2017年度の4年間を期間として断熱改修前後の居住者の血圧や生活習慣、身体活動量などを調査し、住宅の断熱化による健康への影響について検証を行っています。
中間報告では、2015年度までに実施した2,759人の居住者に対する改修前調査と、その内165人に対する改修後調査から得られたデータに基づき検証された内容が発表されました。
その結果、血圧と室温の関係について、冬季における起床時室温が10℃低くなると、血圧が7.3oHg高くなる傾向が見られました。
また、年齢が高くなるほど血圧の上昇量が大きくなり、特に、60代以上で室温の影響が大きいことが分かりました(図1)。
このため、高齢者については住宅の室温が低くならないように注意する必要があるとしています。






断熱改修による室温の変化については、断熱改修前と比べて断熱改修後には平均で3.3℃上昇しています。
また、室温上昇に伴い、居住者の血圧が低下する傾向も確認されました(図2)。
その傾向は、特に室温が4℃以上高くなった住宅の居住者において顕著に見られ、室温上昇量が大きいほど血圧の低下量も大きくなっています。
一方で、断熱改修後に室温が低下した事例も一部で見られており、暖房の適切な使用を呼びかけることが大切との考えが併せて示されています。






室温と入浴時の湯温との関係についても検証が行われました。
居間または脱衣所の平均室温が18℃未満の住宅では、入浴時のヒートショック(循環器系疾患)のリスクが高まるとされる42℃以上の熱めの湯温で、かつ長時間の入浴をする人が多いことが分かりました(図3)。
室温が18℃以上の住宅では、42℃以上の湯温で15分以上入浴する人の割合が9.2%だったのに対し、18℃未満の住宅では16.3%に上りました。
更に、この内の4.1%は入浴時間が40分以上となっています。
消費者庁によると、家庭の浴槽での溺死者数は10年間で約7割増加し、2014年には交通事故死数の4,113人を上回る4,866人となっています。
また、高齢者の割合はこの内の約9割に上ります。
このことから、同庁では安全な入浴方法の目安として「湯温41℃以下で10分未満に浴槽から上がる」ことを推奨しています。






国は健康寿命の延伸と医療費の削減に向け、2022年までに国民の収縮期血圧平均値を4oHg低下させることを目標に掲げており、これにより循環器系疾患による死亡者数が1万5,000人減少すると推計しています。
日本における高断熱住宅の普及率は、北海道をはじめとする寒冷な地域ほど高く、太平洋沿岸部といった温暖な地域ほど低くなっています(図4)。
一方、冬季の死亡増加率を見ると、温暖な地域ほど高くなる傾向が見られます(図5)。
これらのことから、住宅の断熱化と冬季の死亡増加率との関連性が伺えます。
今回の中間報告では、住宅の断熱化と居住者の健康が緊密な関係にあることが証明されました。
今後、住宅を供給する側として、住宅の断熱性能が住まい手の健康に影響を与えることをしっかりと認識するとともに、高断熱住宅の更なる普及に住宅業界全体で取り組んでいくことが求められます。




国土交通省
 住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する調査の中間報告

http://www.mlit.go.jp/report/press/house07_hh_000164.html

国土交通省 林野庁 2017年度予算決定概要

国土交通省 林野庁 2017年度予算決定概要
  耐震化促進や都市の木質化に重点






政府は、過去最高となる一般会計総額97兆4,547億円の2017年度予算案を閣議決定しました。
今後、国会での審議を経て成立する見通しです。


国土交通省
耐震化促進へ補助額を引き上げ
国土交通省では、一般会計総額5兆7,946億円(前年度比100%)の予算を計上し、このうち住宅局関係は1,754億3,700万円(同99%)となっています。
予算の重点分野として「被災地の復旧・復興」「国民の安全・安心の確保」「生産性向上による成長力の強化」「地域の活性化と豊かな暮らしの実現」の4つを掲げています。
「国民の安全・安心の確保」では、住宅や建築物の耐震化の促進などに180億円(同100%)が充てられました。
住宅及び建築物の耐震診断にかかる補助対象限度額を引き上げるほか、一戸建住宅の耐震改修の促進に向け、定率補助(補助率23%)から地方公共団体ごとに定額補助との選択制へと変更することが示されました。
大工技能者育成に向けた研修を支援
「地域の活性化と豊かな暮らしの実現」では、省エネ住宅・建築物の普及に223億円(同101%)が充てられました。
中小工務店による省エネ性能に優れた住宅や、地域に即した高い環境性能を有する木造住宅の整備を支援するとしています。
また、地域における木造住宅の施工技術体制を維持・整備するため、民間事業者からなるグループが行う大工技能者育成に向けた研修の支援制度を創設することが盛り込まれました。
既存住宅流通・リフォーム市場の活性化などには80億円(同108%)が充てられました。
長期優良住宅化リフォーム推進事業の補助限度額について、現行の100万円から長期優良住宅(増改築)認定を取得すると200万円に、現行省エネ基準より一次エネルギー消費量を20%以上削減すると250万円に引き上げるとしています。
このほか、子育て世帯の住まい確保に向けて親世帯との近居など環境整備の促進を図るべく、住宅金融支援機構の住宅ローン「フラット35」について地方公共団体の補助制度と協調した「子育て支援型」の創設が盛り込まれました。
同省では、2017年度予算などによる住宅取得や改修に関する支援制度の概要について、1月23日の東京会場を皮切りに47都道府県で説明会を開催するとしています。


国土交通省 予算
http://www.mlit.go.jp/page/kanbo01_hy_005231.html

国土交通省 支援制度など説明会の開催について
http://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_000708.html


林野庁

都市部での木材利用拡大を促進
林野庁関係予算としては、総額2,956億円(同101%)が計上されました。
このうち、都市部における建築物の木質化を推進する、新たな木材需要創出総合プロジェクトに12億円が充てられました(図1)。
この中で、都市の木質化を推進するべく、CLTを活用した先駆的建築や店舗などの非住宅建築物の木質化の取組に対する支援をはじめ、木材を利用した建築物の設計者を育成する取組への支援、中高層建築物の木造化に向けた木質耐火部材など新たな製品・技術の開発を行うとしています。
また、地域材利用の促進に向けては、工務店と林業・木材加工業の連携による、サプライチェーンの構築や地域材を利用した意匠性の高い住宅づくりなどのモデル的な取組を支援するとしています。
また、海外での利用拡大に向けて、日本産木材により内装木質化したマンションモデルルームの展示などの取組を支援することも盛り込まれました。
木材需要の拡大に向けた地域材の安定供給体制の構築では、民有林と国有林の連携などによる地域材の安定的・効率的な供給体制の構築を推進するとしています。
このほか、林業の成長産業化の実現に取り組む都道府県などを支援する、次世代林業基盤づくり交付金に70億円が充てられました。今年度は、CLTを活用した木造公共建築物の整備に重点を置き、木材需要の拡大を図るとしています。

林野庁 予算
http://www.rinya.maff.go.jp/j/rinsei/yosankesan/29kettei.html




国土交通省

改正宅地建物取引業法 インスペクションを来年4月に施行

国土交通省は先ごろ、昨年6月に公布された改正宅地建物取引業法の施行期日を定める政令が閣議決定し、インスペクション(建物状況調査)関係規定について2018年4月1日に施行することを発表しました。
これにより、宅建事業者は施行日以降、既存建物の媒介契約を締結する際に、インスペクション実施者のあっせんに関する事項を記載した書面を交付することが義務付けられます。
そして、インスペクションを行った場合には、インスペクション実施者が作成した結果の概要を買主に重要事項として説明することが必要となります。
また、売買契約時には、売主と買主の双方が確認した事項としてインスペクションの実施の有無を、そしてインスペクションを実施した場合には結果の概要を書面に記載し交付することが求められるようになります。

国土交通省
http://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo16_hh_000143.html
 

(独)住宅金融支援機構 住宅市場動向調査

(独)住宅金融支援機構 住宅市場動向調査
 下半期は 「買い時」 と約6割が回答






(独)住宅金融支援機構は10月28日、一般消費者やファイナンシャルプランナー、住宅事業者の3者から集計した今年度下半期の住宅市場の見通しに関するアンケートの結果を発表しました。
今回は、同調査結果のポイントについてまとめました。




(独)住宅金融支援機構が発表した住宅市場動向調査の結果は、今後1年以内に住宅取得を検討している25〜59歳の一般消費者1,100名をはじめ、740社の住宅事業者と42名のファイナンシャルプランナーを対象として、8月に調査を実施した結果を集計したものです。
2016年度下期の買い時感については、一般消費者の58.5%が「買い時」と回答し、8.6%が回答した「買い時ではない」を大きく上回りました。
買い時だと思う要因については、「消費税率引き上げが再延期されたから」がトップで68.9%を占め、次いで「マイナス金利政策の導入後、住宅ローン金利が一段と低下しているから」が62.6%、「今後住宅ローン金利が上がると思うから」が20.5%と続き、増税の再延期と低金利が買い時感を高める構図となっています(図1)。
一方、同質問についてファイナンシャルプランナーは、69.0%が「2015年下期と比べて買い時である」と回答しています。
「どちらとも言えない」は26.2%、「2015年下期と比べて買い時ではない」は4.8%にとどまりました。
買い時とする要因については、「マイナス金利政策の導入後、住宅ローン金利が一段と低下しているから」が93.1%と圧倒的に高くなっています。
続いて「住まい給付金、贈与税非課税措置(住宅取得等資金)、住宅ローン減税などがあるから」が41.4%、「消費税率引き上げが再延期されたから」が24.1%となりました。住宅ローンの低金利が続いている状況が買い時感に強く影響している結果となりました(図2)。






一般消費者が住宅事業者選びで重視するポイントについては、「建物の性能」が56.5%と最も高くなりました。
建物の性能で重視するポイントは67.0%が「高耐久性」と回答し、「耐震性」が66.3%、「省エネルギー性」が45.4%と続いています(図3)。
このうち「耐震性」の回答割合は今年3月の前回調査での55.5%を大きく上回り、高い水準となりました。
また、「今後の重点的取組事項」として「建物の性能」を選択した住宅事業者が重視する事項は、「省エネルギー性」が90.8%と最も高く、その後に「耐震性」が68.1%、「高耐久性」が44.2%となりました(図4)。
今回の調査では「耐震性」の回答割合が前回の調査結果の49.6%と比べて大幅に増加しており、一般消費者と住宅事業者の両者ともに、「耐震性」に関する意識が高まった結果となりました。


(独)住宅金融支援機構
「平成28年度下期住宅市場動向調査」結果
http://www.jhf.go.jp/files/300324622.pdf

建設経済研究所 建設投資の見通しを発表

建設経済研究所 建設投資の見通しを発表
 2016年度住宅着工2.2%増の94.1万戸









(一財)建設経済研究所および(一財)経済調査会は10月28日、建設経済レポート「建設経済モデルによる建設投資の見通し」を発表しました。
同レポートは、需要動向や金利、景気の動きなどを踏まえて建設投資の見通しを示すものです。
2016年度の建設投資については、8月末に発表された前回の予測値から4,100億円上方修正し、前年度比1.9%増の51兆9,400億円となる見通しが示されました(図1)。
内訳は、政府建設投資が前年度比1.9%増の21兆9,500億円、民間建設投資は住宅投資が同3.3%増の14兆9,100億円、非住宅投資が同0.8%増の15兆800億円となり、政府と民間ともに建設投資が前年度比で増加しています。
2017年度の建設投資については、前年度比1.4%減の51兆2,000億円との見通しとなりました。
前回発表時には50兆円を割っていましたが、今年度の第2次補正予算が成立したことを受け、1兆9,000億円を上方修正しています。
これにより、建設投資は2013年度から5年連続で50兆円を超える見通しとなりました。




住宅着工戸数については、2016年度は前年度比2.2%増の94.1万戸と予測しています(図2)。
内訳として、持ち家と分譲一戸建住宅はマイナス金利政策による金利の低下を受けて安定的に推移し、それぞれ同2.6%増の29.2万戸、同1.8%増の12.9万戸と見通しています。
貸家は、相続税の増税後も節税対策としての着工増が続いている状況から引き続き堅調に推移し、同5.9%増の40.6万戸としています。
一方、分譲マンションについては、価格の高止まりによる影響から同9.8%減の10.9万戸との予測です。
2017年度の見通しとしては、持ち家が同1.1%増の29.5万戸、分譲一戸建住宅が同0.4%増の12.9万戸とほぼ横ばいで推移するとしています。
貸家は節税対策による着工が減少に向かうとしており同3.9%減の39.0万戸、分譲マンションは状況に大きな変化はなく同4.1%減の10.4万戸と予測しており、全体の着工戸数は今年度とおおむね横ばいとなる同1.8%減の92.4万戸としています。





(一財)建設経済研究所
建設経済モデルによる建設投資の見通し

http://www.rice.or.jp/regular_report/pdf/forecast/MOdel201608(New).pdf

国土交通省 住宅ストック循環支援事業の詳細を公表

国土交通省 住宅ストック循環支援事業の詳細を公表
 耐震性を確保したエコリフォームを補助






11月1日より、エコリフォームやエコ住宅への建て替え、40歳未満による良質な既存住宅の取得の3つの補助制度からなる住宅ストック循環支援事業がスタートします。
第2次補正予算で国費250億円が計上された同事業の実施に先立ち、国土交通省より詳細が公表されました(全体概要は10月15日号4面既報)。
今回は同事業のうち、エコリフォームへの補助について具体的な内容と申請手続きをまとめました。




住宅ストック循環支援事業の施策の一つであるエコリフォームへの支援は、良質な住宅ストックの形成及びリフォーム市場の拡大を図ることを目的として実施されるものです。
対象工事や補助額などの設定は、2014年度補正予算による省エネ住宅ポイントとほぼ同様で、実施したリフォーム工事の補助額の合計が30万円を上限に補助されます。
省エネ住宅ポイントと異なる点としては、リフォーム後の住宅が新耐震基準(1981年の建築基準法改正による)を満たすことが要件となったほか、対象工事の一部追加や申請手続きを施工事業者が実施する点、ポイント制ではなく金額で住宅所有者に補助される点が挙げられます。
なお、同事業は長期優良住宅化リフォーム推進事業など、国によるほかの補助制度との併用は原則としてできない点に注意が必要です。 




補助の対象は、「@開口部の断熱改修」「A外壁、屋根・天井または床の断熱改修」「B設備エコ改修」のうち1つ以上を含む工事で、@〜Bの補助額合計が5万円以上となる必要があります。
「@開口部の断熱改修」には、ガラス交換や内窓の設置、外窓の交換のほか、新たにドアの交換が対象に追加されました。これらは1カ所当たりの面積に応じて補助額が定められています。
「A外壁、屋根・天井または床の断熱改修」は、施工部位や使用する断熱材により定められた最低量以上の断熱材を使用することが必要で、施工部位ごとに定額が補助されます。
「B設備エコ改修」は、太陽熱利用システム、節水型トイレ、高断熱浴槽、高効率給湯機、節湯水栓のうち3種類以上を設置する工事が対象で、設置台数に関わらず設備の種類に応じて補助されます。
また、@〜Bと併せて実施する「A.バリアフリー改修」「B.エコ住宅設備の設置」「C.木造住宅の劣化対策工事」「D.耐震改修」「E.リフォーム瑕疵保険への加入」についても補助されます。
このうち、「C.木造住宅の劣化対策工事」は今回新たに追加されたもので、小屋裏換気口や小屋裏点検口、床下点検口の設置、ユニットバスの設置、脱衣室の耐水性仕上げ、外壁の軸組や土台の防腐防蟻措置、土間コンクリート打設などのうち、住宅瑕疵担保責任法人が取り扱うリフォーム瑕疵保険に加入する工事が対象です。
施工箇所に関わらず工事の種類に応じて補助額が定められています。
「A.バリアフリー改修」は手すりの設置や段差の解消、廊下幅などの拡張が対象となり、「B.エコ住宅設備の設置」は「B設備エコ改修」の指定設備のうち1〜2種類を設置する場合が対象です。
いずれも1カ所のみを対象に、工事や設備の種類に応じて定額が補助されます。
「D.耐震改修」は、旧耐震基準による住宅を新耐震基準に適合させる工事が対象で、補助額は15万円です。
「E.リフォーム瑕疵保険への加入」は、1契約当たり11,000円が補助されます。
全体としての補助額は@〜B及びA〜Eにおける補助額の合計となり、1戸当たりの上限は30万円となります。
ただし、「D.耐震改修」を実施する場合は45万円に引き上げられます。






施工事業者がこの支援事業を利用するには、まず事業者登録を行う必要があります。
登録は2017年3月31日までが期限となっており、法人の場合は法人名称と法人番号を、個人の場合は屋号や個人事業主の氏名を住宅ストック循環支援事業事務局のホームページにて登録します。
対象となる工事は、事業者登録をした日以降に着手したものとなります。
補助金の交付申請の手続きは省エネ住宅ポイントでは住宅所有者でしたが、今回は施工事業者が同ホームページから行うこととなります。
交付申請は、2017年1月18日より受付が開始され、工事請負契約の締結後に申請可能となります。
締切は6月30日となりますが、予算額に達した時点で交付申請の入力ができなくなる仕組みです。
その他、工事請負契約の締結時には施工事業者と住宅所有者との間で補助金の受取に関する規約を締結する必要があります。
交付申請をする際は、この規約をはじめ、工事請負契約書、建築確認済証、登記事項証明書の提出が必要となります。
施工事業者は、リフォーム工事の完了後、完了報告書を同事業事務局に提出します。
耐震改修工事の実施により耐震性を確保した住宅の場合は、建築士が耐震性を有することを確認した証明書を併せて提出します。
その後、補助額が決定し、施工事業者に補助金が振り込まれます。
施工事業者は規約に基づき、工事代金などに充当するか住宅所有者に補助金を還元する流れとなります。


住宅ストック循環支援事業 事務局
http://stock-jutaku.jp

 

国土交通省 地震対策の取組方針を公表

国土交通省 地震対策の取組方針を公表
 新耐震基準は接合部の状況確認を強化








国土交通省は先ごろ、社会資本整備審議会建築分科会の建築物等事故・災害対策部会を開催し、今年4月に発生した熊本地震における建築物被害の原因分析を踏まえた主な取組方針を発表しました。
同省では、国土技術政策総合研究所と(国研)建築研究所による「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」が9月末にとりまとめた報告書を受けて建築物の耐震性の確保・向上方策について検討を重ねており、その結果として今回の方針が打ち出されました。
熊本地震においては2000年に改正された現行の耐震基準の有効性が確認されたことを挙げ、耐震基準の更なる強化を図るのではなく、既存ストックを含めて現行の耐震基準が求める耐震性能の確保を目指すという取組方針を掲げました(図1)。
1981年以前に建てられた旧耐震基準の建築物については、耐震改修や建て替えなどの促進を図るとし、1981年から2000年までに新耐震基準によって建てられた建築物については、リフォームなどの機会をとらえ、現行耐震基準の仕様に照らして接合部などの状況確認を推奨することが掲げられました。
状況確認の方法については年度内をめどにとりまとめるとしています。
そして、今後建築される木造住宅においては、接合部について適切な設計や施工がなされるよう注意喚起を行うことが打ち出されました。






木造住宅については、消費者が取得時により高い耐震性能を有するものを選択できるよう、住宅性能表示制度の普及を推進していくとしています。
また、庁舎や災害時の避難所などに指定される防災拠点建築物については、機能継続にかかるガイドラインをとりまとめ、必要な対策が講じられるよう周知を図るとともに支援を行うとしています。


国土交通省 熊本地震における建築物被害の
  原因分析を踏まえた主な取組方針
http://www.mlit.go.jp/common/001147917.pdf

国土交通省 住宅ストック循環支援事業の概要を公表

国土交通省
 住宅ストック循環支援事業の概要を公表
 エコ住宅の建て替え・エコリフォームを補助






第2次補正予算が10月11日に成立したことを受け、国土交通省による住宅ストック循環支援事業の実施が決定しました。
同事業では、良質な住宅ストックの形成とリフォーム市場の拡大を図るため、エコ住宅への建て替え及びエコリフォームに対して補助を行うほか、若者の住居費負担の軽減と既存住宅流通市場の拡大に向けて40歳未満による良質な既存住宅の取得が補助されます。
今回は、同事業の概要についてまとめました。



国土交通省は10月4日、住宅ストック循環支援事業の概要を公表しました。
これは「未来への投資を実現する経済対策」(8月2日閣議決定)の中で既存住宅流通・リフォーム市場の活性化に向けて盛り込まれた施策で、第2次補正予算で250億円が充てられています。
同事業の対象は、「エコ住宅への建て替え」「エコリフォーム」「良質な既存住宅の購入」の3つとなっています(図1)。
同事業は来年1月より交付申請が開始される見通しです。





エコ住宅への建て替えについては、旧耐震基準(1981年5月31日以前)の住宅を除却しエコ住宅を新築するに当たって、除却住宅の解体工事の施主と新築工事の建築主が同一であることが前提となります。
新築住宅が木造の場合、現行の省エネ基準を満たすことが要件で、これは住宅性能表示制度に基づく断熱等性能等級4相当または一次エネルギー消費量等級4相当のいずれかの省エネルギー性能を有していることが求められます。
長期優良住宅以外の木造住宅への補助額は一棟当たり30万円となっており、一次エネルギー消費量等級5相当もしくはBELS(建築物省エネルギー性能表示制度)☆☆☆を取得している場合には10万円が加算されて40万円に、BELS☆☆☆☆以上を取得している場合は20万円が上乗せされ50万円となります。
認定長期優良住宅の場合、10万円加算の40万円で、更に一次エネルギー消費量等級5相当またはBELS☆☆☆以上を取得している場合は20万円が加算され、50万円に引き上げられます。
補助金の交付申請に当たっては、これら省エネルギー性能を証明する書類として第三者機関による評価書などの提出が求められます(図2)。





エコリフォームについては、対象となる住宅のリフォーム前の耐震性や建築時期は問われませんが、リフォーム後に新耐震基準(1981年6月以降)に適合していることが要件となります。
補助額はリフォーム工事の内容により異なり、30万円(耐震改修工事を併せて実施する場合は45万円)を上限として、実施したリフォーム工事の合計額が補助されます。
対象工事は
@開口部の断熱改修、
A外壁、屋根・天井または床の断熱改修、
B設備エコ改修
で、これらと併せて実施するバリアフリー改修やエコ住宅設備の設置、木造住宅の劣化・ホ策工事、耐震改修、リフォーム瑕疵保険への加入も補助の対象に含まれます。
その際、断熱改修に用いる断熱材やエコ住宅設備は、同事業における登録製品のみが対象となります。
具体的には、
@開口部の断熱改修についてはガラス交換や内窓の設置、外窓の交換、ドアの交換が対象です。
A外壁、屋根・天井または床の断熱改修については、各部位ごとに一定以上の断熱材を用いることが求められます。
B設備エコ改修については、太陽熱利用システムや節水型トイレ、高断熱浴槽、高効率給湯器、節湯水栓のうち3種類以上を設置することが条件となっています。



良質な既存住宅の購入については、対象が40歳未満の若年層に限られています。
既存住宅の売買に当たって建築士によるインスペクションが実施され、既存住宅売買瑕疵保険が付保されていることが必要です。
インスペクションについては、建築士が「既存住宅インスペクション・ガイドライン」(国土交通省2013年6月公表)に沿って行うことが求められます。
補助額はインスペクション費用として定額5万円で、エコリフォームを併せて実施する場合は上限を50万円、更に耐震改修工事を行う場合には上限を65万円として補助されます。



同事業の申請に当たっては、2017年3月31日までに事業者登録を行うことが必要となります。事業者登録の方法をはじめ、申請時期や必要書類の提出方法などの詳細については、国土交通省が指定する事務事業者より後日、交付申請マニュアルなどが公表される予定です。
また、同省では10月18日の東京を皮切りに全国9カ所で同事業に関する説明会を開催するとしています(要申し込み・参加費無料)。


国土交通省 住宅ストック循環支援事業及び説明会の開催について
http://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_000694.html

△PageTop